卸売市場では、生産した生鮮品の全てをセリにかけ、完売されることが原則的に義務付けられていて、少なく生産されたものは高値がつき、多く生産されたものは安値がつき、自然条件を流通取引に的確に反映するという意味では極めて合理的なシステムであった。しかも、産地から消費地に至るまでの鮮度の維持を考慮して適切な数の卸売市場が設置されてきた。このようなシステムを利用して小売業者・需要家・消費者は価格と鮮度に関して妥当な情報を入手しつつ合理的な購買行動を行なうことができた。しかしながら、このような卸売市場が有効であるための条件は、大きく変わりつつある。  卸売市場を経由しない、一般の食品流通は大きく変わりつつある。食品流通だけではなくそれと関連する日雑流通や食材流通も顕著に変化し、それらは新しい方向に融合しつつある。こうした変化が卸売市場流通を巻き込み、その特殊性を崩壊させつつある。こういう視座から卸売市場流通を眺めたとき、それは法改正に端を発しなくても大きく変わっていくものであり、既にそれは進んできているともいえる。むしろ、今回の法改正はこの方向を後追いしたものであるといっても過言ではない。重要なことは、マーケットが売り手市場から買い手市場に変わり、競争はマーケティングの展開力そのものによって決まる、ということを正しく認識することである。顧客を維持し、創り出したものが競争に勝つことを忘れてはならない。, 独立行政法人農畜産業振興機構 法人番号 4010405003683〒106-8635 東京都港区麻布台2-2-1麻布台ビル Tel:03-3583-8196 Fax:03-3582-3397.  卸売市場が社会的に効果を発揮した一つの要因は、既に述べたようにマーケットの状況が売り手市場だったからである。そのため、卸売市場に搬入された商品は直ちに売れる、ということを前提としたシステムが構築されてきた。そこでは、需要量と供給量に応じて価格が設定されれば直ちに売れる、という想定のもとで取引行為が行なわれていた。セリ取引は、まさに、こうしたパラダイムのもとでその合理性を発揮してきた。こうした需給マッチングは、単に需要量と供給量とを一致させるという、伝統的な経済学の量的需給マッチングであった。しかしながら、相対的な過剰供給である買い手市場において必要とされるのは、好まれる商品が好む人に正しく到達するという質的な需給マッチングである。そのためには売り手は各々の顧客の顔が見える流通活動を展開しなければならない。これがマーケティングである。 (2)卸売市場法改正について 事務局 (資料4、5、6に基づき説明) d 委員 市のほうから説明を受けまして、規制を緩和した場合の影響が一般論で書いて あるのですが、もしよろしければ市場関係者の方からお話をうかがいたいので すが。 2 卸売市場法の改正について (1) 卸売市場法とは 卸売市場とは、農協などの出荷団体が生産者から集めたり、生産者自らが持ち込んだりした青果物 などを卸売業者に委託して、せり売などの方法によって仲卸業者や売買参加者に販売してもらう場所 卸売市場の設置根拠である卸売市場法の大幅な改正があり、これまで全国一律で定め られていた取引に関するルールは、各市場がそれぞれの実情に応じて定めることにな り、札幌市場においても市場関係事業者による十分な検討のもと、令和2年(2020年) 「2020年公開の記事を振り返り。 新型コロナ関連や卸売市場法改正なども話題に」を紹介します。食材仕入先探しでは、食材卸業者、酒・ドリンク卸業者など、飲食店開業時や運営時に必要な仕入先の紹介およびマッチングサービスを行っています。 市場外での流通がこれまで以上に増えると、卸売業者と仲卸売業者が維持してきたバランスが崩れてしまう Copyright 2016 Agriculture & Livestock Industries Corporation All rights Reserved. 卸売市場法(平成30年改正)の内容. コロナ禍の影響で飲食店の休業や営業時間短縮が長引き、世界最大級の水産物取扱量を誇る豊洲市場でも、客足の減少が続き、卸、仲卸などの市場事業者が打撃を受けています。そんななか、2020年6月21日より改正卸売市場法が施行されました。 2020年2月7日に開催した第9回卸売市場研究会は、150名のご参加を得て、無事終了しました。改正卸売市場法の施行を控えての課題(特に認定申請に伴う卸売業者の名簿登載にまつわる課題)は、大変大きな問題として訴えました。  卸売市場法とそれに依拠してきた卸売市場流通は、かつては相応の合理性を保持してきた。それは次のように説明することができる。  第1に、商物一致原則の緩和がなされることである。今までは卸売市場内に現物を搬入して取引を行うことが原則であったが、その原則が緩和されることになった。すなわち、卸売市場の構成員は卸売市場の外に倉庫や配送施設を展開し、積極的に物流活動を営めることになる。このことは、卸売業者や仲卸売業者が市場外での流通業務の拡大を推進できることを意味する。 卸売市場法の改正について(農林水産省)(外部サイトへリンク) 地方卸売市場の認定等に関する規則.  今回の法改正による商物一致原則の緩和、取引形態の多様化の推進、卸売市場活動の広域化は、上述のような卸売市場流通の特殊性の崩壊を考慮しているものと推察される。, 5.手数料問題と取引慣行について 今日は、 先日の「卸売市場ってな~に?」に興味をもっていただいた読者から 『 「卸売市場法の改正」によって市場は変化したのでしょうか。 実際に…  第2に、卸売業者や仲卸売業者の各々において取引範囲の大幅な拡大が認められることになった。今までは、卸売業者の販売先は原則として市場内の仲卸売業者や買参人に限られ、かつ、仲卸売業者の仕入先は原則として市場内の卸売業者に限られていたが、今回の法改正ではこの規制が大幅に緩和されることになった。すなわち、卸売業者は市場外の大手小売業者や需要家に直接販売することができるし、また、仲卸売業者は直接に産地から商品を仕入れる(直荷引をする)ことができるようになる。言い換えれば、卸売業者と仲卸売業者の垣根が崩されることになる。  流通の動向をみると、食品とか日雑を含む探索時間の短い商品領域では流通における多品目化が進んでいる。魚屋や八百屋などの業種別専業店が急速に減少し、スーパーやコンビニエンス・ストアなどが拡大していることをみてもこの傾向は明らかである。さらに、ドラッグストアやホームセンターなどが食品を取り扱う傾向、有力な鮮魚店や青果店などが惣菜や飲料などを取り扱い、専門店化している傾向、レストランが食品の販売をする傾向なども強まってきている。 第二章 卸売市場整備基本方針等(第四条 - 第六条) 変革が求められる卸売市場 法改正に合わせた民間活力の導入拡大が鍵 政府は現在、中央卸売市場の取引ルールの緩和や卸売市場の開設者・卸売業者の許認可見直しを盛 り込んだ卸売市場法の改正法案を国会に提出しており、今国会で成立する見通しである (卸売業者は、市場内にある生鮮食料品等 以外の卸売をしてはならない) 卸売市場法改正のポイント 卸売市場が食品等の流通において生鮮食料品等の公正な取引の場として重要な役割を果たしていることに鑑み、卸売市場  ところで、上記のような委託手数料の自由化は、実は、卸売市場における固有の取引慣行ともいうべき出荷奨励金や完納奨励金の変革とも結びつくところもある。以下ではこれについて述べてみたい。  上記のような卸売市場が有効であるのは、第1に、生産量に対して需要量が明らかに大きいとき(売り手市場のとき)である。この場合、卸売市場がないと、商人による高値設定などが横行する恐れも大きい。卸売市場はこうした高値設定を防ぎ、自然条件を価格に的確に反映させてきたといえる。第2に、鮮度維持技術が未発達なときには、入荷されたものを在庫しないで直ちに出荷するという卸売市場システムは社会的に有効な役割を果してきた。第3に、情報化が進んでおらず、情報とモノとが分離できないときには卸売市場での現物取引は生鮮流通において極めて合理的であったといえる。 ©å’ŒãŒé€²ã‚€ä¸­ã€ç”Ÿé®®é£Ÿæ–™å“ç­‰ を消費者に円滑かつ安定的に供給するという食の「社会インフラ」を担うべき卸売市場 について、社会経済情勢や食品流通構造に関する各種統計情報を整理した後、市場法改 (卸売業者は、市場内にある生鮮食料品等 以外の卸売をしてはならない) 卸売市場法改正のポイント 卸売市場が食品等の流通において生鮮食料品等の公正な取引の場として重要な役割を果たしていることに鑑み、卸売市場 2020å¹´2月7日に開催した第9回卸売市場研究会は、150名のご参加を得て、無事終了しました。改正卸売市場法の施行を控えての課題(特に認定申請に伴う卸売業者の名簿登載にまつわる課題)は、大変大きな問題として訴えました。  しかしながら、上記の条件は大きく変化し、このことが卸売市場流通の変化を必然化している、ということに注目しなければならない。まず、現代は相対的に需要量に対して生産量が多いという買い手市場の様相を示してきている。時代が経るごとに、消費の個性化・多様化が進み、多くの種類の中から特定のブランドを選ぶという消費行動が一般化してきている。このことは、特定の商品を選んでもらうために、選ばれないはずの多くの商品を露出しなければならないことを意味し、これが相対的な過剰生産の一因となっている。次に、鮮度維持技術が飛躍的に発達し、多くの生鮮品の在庫が可能となってきている。そして、情報とモノとを分離する情報化が進み、現物取引の必要性は大きく減少してきている。すなわち、卸売市場の有効性を支えてきた諸条件は大きく変わりつつあることを認識しなければならない。今回の法改正はこのような諸条件の変化を考慮に入れたものである、とみなすことができる。, 3.卸売市場におけるマーケティング導入の必要性 卸売市場法の改正に伴い、本市場の取引ルール等の設置について市場関係者と検討・協議して参りました 。これまでの経過につきまして公表いたします。 取引ルール等に関する意見聴取 1.法改正の要旨  今回の法改正は大きく2つに分けて考えることができる。1つは、近年の社会的要請に卸売市場の構成員が的確に応えるための措置である。そこでは、安心かつ安全な生鮮食品流通を実現するための高度化された品質管理、業務の透明性をさらに高めるための取引情報の公開、仲卸売業者の健全な経営を確保するために必要とされる行為、という3つの点に関する法的なルールが定められている。このような社会的要請への対応は、卸売市場だけに必要とされるものではなく、近年の社会的な動きに応じてすべての業界に要求されているものである。  伝統的な卸売市場の構成員は、上述の動きに対応しきっていない。例えば、水産物の卸売業者と青果の卸売業者とは別になっており、仲卸売業者においても種類別に特化している。一方、一般の食品卸売業界においては多品目化が進み、例えばスーパーやコンビニエンス・ストアの品揃えのかなりの部分を提供できる卸売業者が成長している。こうした卸売業者の一部は、水産物や青果の取り扱いも考慮に入れた業態変革を志向してきている。このような動きを踏まえるならば、卸売市場の構成員の競争力は、今のままでいくならば、急速に低下することが予想される。 4つの話題を用意いたしました。1番目は、前提条件の確認でございます。皆さんご承知のように、卸市場法の大改正が行われまして、卸売市場流通そのものが大きく転換されることとなりましたので、その確認をまず行いたいと思います。 ) 改正法令公布日: 平成三十年六月二十二日 よみがな: おろしうりしじょうほう  周知のごとく卸売市場法が改正された。その要旨を改めて述べると次のようになる。 う品物の値段にも影響する。市場が なくなることにつながりかねない」 市場法「改正」でどうなる? 生産者と 台所を結ぶ 仙台中央卸売市場は 東北の牽引者 卸売市場 規制、市場施設使用料についての権 限など。その権限は、各自治体が議 今日は、 先日の「卸売市場ってな~に?」に興味をもっていただいた読者から 『 「卸売市場法の改正」によって市場は変化したのでしょうか。 実際に… 今回の卸売市場法(市場法)「改正」は、現行の83の条文が19に削減されており、一部「改正」どころか、全面的な改定です。 これまで生鮮食料品の生産と流通、消費に重要な役割を果たしてきた日本の卸売市場制度が解体の危機を迎えています。 2改正卸売市場法の内容 3経営プラン改訂の趣旨 Ⅰ川崎市卸売市場経営プランの改訂にあたって 1経営プランについて ・概ね10年後を目標年次とし、本市の総合計画等との整合をとりながら、必要に応じて見直す Ⅱ卸売市場を取り巻く環境の変化 1社会の動向  生鮮品の生産は自然条件に大きく左右され、かつ、その流通は本来的に鮮度の維持が困難である。したがって、需給バランスを忠実に反映し、鮮度を落とさないための無在庫流通方式が求められてきた。これに対処しようとしたのが卸売市場の設置とその強化であった。 「豊洲移転で仕入れ事情はどうなった? 築地からの変化や卸売市場法改正による影響を解説」を紹介します。食材仕入先探しでは、食材卸業者、酒・ドリンク卸業者など、飲食店開業時や運営時に必要な仕入先の紹介およびマッチングサービスを行っています。 県卸売市場整備計画の実行に向けた要望等をそれぞれの立場から出してほしい。 最初に、卸売市場法改正について伺いたい。内容は衝撃的で、かなり大きな影 響力があるのではないかと思う。まず、一番影響力があると思われる卸売業者の 牛 å±± 隆 之新年明けましておめでとうございます。皆様方におかれましては恙無くご家族お揃いで健やかに新春を迎えられましたことと、心よりお慶び申し上げま …  卸売市場の構成員においては小売業者や需要家の動きに対応した多品目化が強く要請されてくるであろう。これは、一方において、鮮度維持技術や情報化の進歩により、生鮮流通がその特殊性を喪失し、一般的な食品流通の中に組み込まれざるを得なくなることを意味する。言い換えれば、卸売市場における卸売業者や仲卸売業者は、業態化してきている一般の食品卸売業者との競争に対抗できる体質に転化しなければならない。そのためには、卸売業者や仲卸売業者が、業界内だけではなく業界外も視野に入れた連携を考慮しつつ、多品目化を図る必要がある。すなわち、これからの卸売市場の構成員には品揃えの拡大を意図した業態の変革が求められているのである。 ⑤卸売市場法改正の動きに よる影響の可能性 ⑥環境問題、⼤規模災害や感 染症などリスクへの対応 ①「安全・安⼼/地産地消」のブ ランディング等による活性化 ②トヨタ関連の需要への対応や 連携した取組による差別化 ③⼀次加⼯、調理加⼯等の実需者 6月から改正される「卸売市場法」。変更内容や問題視されている点は? 食材仕入先探し卸売業者と仲卸売業者による健全な運営、生産や流通の円滑化をはかるための「卸売市場法」が大幅改正され、2020年6月21日にwww.inshokuten.com  第3に、上記と相俟って取引形態の多様化が推進されることになった。今まで、市場内での取引は、セリ取引とそれに伴う受託集荷・委託販売を原則としていたが、今回の法改正ではこれが大幅に緩和され、買付集荷や相対取引が積極的に展開できるようになった。  伝統的なシステムに依拠する卸売市場は、マーケティングを効果的に展開できる仕組を整えていなかったといえる。例えば、卸売業者はセリによって仲卸売業者・買参人に販売すれば一定の手数料を得るという仕組は、マーケティングを展開しなくても企業が存続できるというシステムそのものである。そこでは、最終需要家のニーズを考慮する必要がなく、量的マッチングさえ実現すれば相応の収入を得ることができるのである。また、仲卸売業者は、卸売業者から仕入れたものを小売業者・需要家に売るだけであって、彼らが本当に欲するモノを独自に探し出して品揃えする、という思想に欠けるものである。  マーケティングは、もともと、マーケットメカニズムの圧力をできる限り回避し、企業の自律性を確保するために行なわれるものである。ここでは、需要家や消費者のニーズを把握し、必要なサービスを付加しつつ独自の価格を設定することが求められる。というよりも、マーケット価格がたとえ低下していても、独自の戦略により自律的な価格を設定して相応の利益を得ることがマーケティングの目的となる。この目的を遂行するために、企業は需要家・消費者の顔が見える流通活動を展開し、そのニーズを把握しようとするのである。 化を目指すものと言われているが、他方で卸売市場流通の変化に大きく影響するものであると考えられている。 寒さの影響による厳しい電力需給で電力の卸売価格が高騰し、「新電力」と呼ばれる小売り事業者の電気料金が大幅に上昇するおそれがあることから、経済産業省は新電力の事業者が大手電力会社から追加で電力を調達する際の料金に上限を設けることになりました。� 今回、卸売市場法の改正ということで、直接的な影響を受ける卸売市場関係の皆様 方からまずは意見を伺わせていただきたい。 飛田委員:第10次の卸売市場整備計画はなくなるという話だが、これに代わる … ついに始まる『卸売市場法の改正』いったい何がど … 卸売市場法が改正され、開設条件や取引ルール等の規制緩和が進む中、生鮮食料品等 を消費者に円滑かつ安定的に供給するという食の「社会インフラ」を担うべき卸売市場 について、社会経済情勢や食品流通構造に関する各種統計情報を整理した後、市場法改 2020年5月14日 2018年6月に成立した改正卸売市場法がいよいよ来月21日に施行される。2年間と定められた準備期間の中で、各地で施行に合わせた業務条例(規程)の改正が進められ、中央卸売市場に水産物部のある29都市すべてで3月までに成立した(一部既報)。 卸売市場法(おろしうりしじょうほう)は、卸売市場の開設に関する規制等について定める日本の法律。 法令番号は昭和46年法律第35号、1971年(昭和46年)4月3日に公布された。 最近改正は卸売市場法及び食品流通構造改善促進法の一部を改正する法律(平成30年法律第62号)。 今回の卸売市場法(市場法)「改正」は、現行の83の条文が19に削減されており、一部「改正」どころか、全面的な改定です。 これまで生鮮食料品の生産と流通、消費に重要な役割を果たしてきた日本の卸売市場制度が解体の危機を迎えています。 この手引書は、卸売市場法に基づく卸売市場(以下「卸売市場」という。)の全ての青果物卸売業 を対象にしています。 食品衛生法が改正され、原則として、すべての食品事業者は一般衛生管理に加え … 卸売市場法の改正が卸売市場流通にどのような影響を及ぼすかについて検討した。 担当部分:「卸売市場法の改正とその影響」pp.147-151 編者:農産物流通技術研究会 : 食料白書 農産物の輸入と市場の変貌: 共著: H11.9.